お子様の近視進行抑制治療

マイオピンについて

マイオピン（低濃度アトロピン0.01%と0.025%点眼薬）は、子どもの近視進行を抑制する効果が期待できる点眼治療です。就寝前に点眼するだけで、近視進行の抑制効果が報告されています。

マイオピンは、アトロピンという成分を低濃度（0.01%と0.025%）に調整した点眼薬で、子どもの近視進行を抑制する効果が期待できる点眼治療です。シンガポール国立眼科センターの研究に基づいて開発されました。
以前より、1％アトロピンという点眼薬が近視を抑制する効果があることが分かっていましたが、瞳孔が開いたままになるため、副作用が強いというデメリットがありました。
そこで濃度を減らし、近視の進行は抑えつつ、副作用も少ない濃度が0.01%と0.025%という研究結果が得られ、マイオピンが誕生しました。

マイオピン(低濃度アトロピン)点眼の特徴

近視の進行を、平均60％軽減します。（近視がまったく進行しないものではありません）
低濃度であるため副作用はほとんどありません。
毎晩、就寝前に1滴だけ点眼する非常に簡単な治療法です。
少なくとも2年間の治療の継続が望ましいとされています。

マイオピンの効果

シンガポール国立大学の臨床試験で、0.01％アトロピンの近視抑制効果が証明されています。
Ophthalmology2012;119(2):347-54

対象となる方

6～12歳のお子様
中等度（-6.0D）以下の近視である

注意事項

現在の近視の状態をそれ以上進行させないことを目的とする治療となります。近視そのものを改善して、視力を回復させる治療ではないので予めご了承ください。
この治療は、保険適用外(自由診療)となります。同日に保険診療を行うことはできません。
マイオピン点眼によって起こるアレルギーなどの症状に対する治療についても保険適用外となります。

Q＆A

Ｑ必ず効果がありますか？また、治療はどのくらい続ける必要がありますか？: Ａすべての方に、必ず効果がある治療ではありません。
治療は、少なくとも2年間は継続することが推奨されています。

Ｑ副作用はありますか？: Ａ瞳孔がやや大きめになるため、まぶしさや近くの見えづらさが起きることがまれにあります。ただ、就寝前に点眼することによって、日中は問題にならない場合がほとんどです。気になる症状がありましたら医師に相談して下さい。

Ｑ効果がない方もいますか？: Ａ治療した方全員に効果があるというものではありません。患者様によっては効果が出にくい場合もありますので、当院では定期的に効果を確認しながら治療の継続についてご相談させていただいております。

Ｑ眼鏡やコンタクトレンズを使用していても、マイオピン点眼治療は可能ですか？: Ａはい、可能です。
コンタクトレンズを使用されている場合は、マイオピンの点眼前に外してください。